井上高志 起業家 株式会社LIFULL

住宅や不動産のポータルサイトとして存在し、二宮和也さんや本田翼さんなどテレビCMで起用、東証一部上場を果たすなど成長著しい、株式会社LIFULL。その会社で社長を務めるのが井上高志さんです。1968年生まれ、今年で52歳となる井上高志さんは神奈川県横浜市の出身です。起業をしたいと考えたのは大学生の時、当時付き合っていた彼女と分かれたのがきっかけでした。彼女には明確な夢があり、自分にはそれがなかったという井上高志さん。これではダメだと感じ、起業をしたいと考えるようになります。

青山学院大学を卒業した井上高志さんは株式会社リクルートコスモスに入社します。5年以内に起業する、そのための修業の場と考え、不動産の仕事に携わります。不動産情報を提供できる仕組みを多く作っていきたいと思うようになりますが、バブル崩壊の影響を受けて、リクルートに転籍、全国ナンバー1の営業成績を残すなどして結果を出してから、26歳で独立、会社を立ち上げます。リクルートコスモス時代に考えていた不動産情報を網羅したシステムを作ろうと模索、当時持てはやされるようになったインターネットの活用を思いつきます。

現在のネット環境とは比べ物にならないほど脆弱だったため、創業してからは苦難の連続、ポータルサイトだけでは食っていけず、20時間以上働いて何とか食いつなぐ日々。段々とお客さんを増やしていく一方、後発企業に抜かされるなど、なかなか突き抜けることができませんでした。ここで井上高志さんは大胆な作戦に出ます。自らが営業本部長となり、加盟店を2倍にできなければ社長を辞めると社員の前で宣言したのです。ここから営業の仕組みを大きく変え、自らも最前線に立ったことで社員たちもやる気を出します。結果的に2倍以上に増え、そこからは現在の快進撃へつながっていきます。

井上高志三の年収ですが、2018年9月期の取締役1人あたりの役員報酬は、2540万円でした。社長であることを考えれば3000万円以上もらっているのが自然です。約3300万株、全体のほぼ4分の1の株式を手にしており、時価総額だけで100億円を大きく超え、1株あたりの配当は4.4円のため、配当だけで1億円以上もらっています。このため、年収は1億5000万円以上が想定され、配当が大きな比重を占めていることは明らかです。この需要は今後も根強く、どこまで成長するかに注目です。