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イー・アクセス株式会社 起業家 千本倖生

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現在では様々な通信事業者が登場し、携帯電話がより使いやすくなっていますが、以前は国が管理していました。自由化に伴い、様々な企業が出てくる中、現在のワイモバイル株式会社の前身、イー・アクセス株式会社を立ち上げたのが千本倖生さんです。1942年9月9日生まれ、77歳の千本倖生さんは、奈良県の出身です。時は戦時中、父親は航空機の設計を行っていましたが、戦争が終わったことで航空機の製造すらできなくなり、父親は独立を余儀なくされます。当時の起業は大変しんどく、子供ながらに千本さんは起業なんか絶対にやらないと心に誓ったそうです。


京都大学を卒業した千本さんは日本電電公社、現在のNTTに入ります。電話を日本全国隅々に普及させる目的で設立された電電公社でしたが、80年代にはそれが達成され、また電電公社が目的をなくし、民営化が叫ばれるようになった中、ある決断をします。それは京セラの稲盛和夫氏と一緒に第二電電株式会社を創業するというものです。その目論見は成功し、わずか10年で5000億円を売り上げる会社にまで成長させます。この間、千本さんは現在のauの前身となる会社を立ち上げたり、後に女子高生を中心に大ヒットを飛ばすPHSの会社を立ち上げるなど、社内ベンチャーで実績を上げることに。


第二電電株式会社では副社長にまでなりますが、自らも起業を目指すようになり、目を付けたのがインターネットでした。当時のインターネットはつながればそれでいいという感じで、今のような高速化に着手する人は少なく、ここが勝負になると考え、イー・アクセスを立ち上げます。イー・アクセスADSL事業を皮切りに、ISP事業を展開。2005年にはイー・モバイルを立ち上げ、データ通信や音声通話といった分野に殴り込みをかけます。ウィルコム楽天との合併、ソフトバンクとの提携、そしてワイモバイルの誕生と流れが一気に速くなりますが、その陰には千本さんがおり、ソフトバンクへの売却を決めたのは交渉を始めてからわずか10日のことでした。


千本さんの年収ですが、現在は株式会社レノバ代表取締役会長を務めています。2018年5月期における取締役1人当たりの役員報酬はだいたい1900万円となっており、千本さんはそれよりも多少高い2500万円あたりをもらっている可能性があります。ただ自社株を539万株保有しており、時価総額だけでおよそ50億円、配当こそありませんが、今後の展開次第ではかなりの配当がもらえることも予想されます。