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草野直樹 起業家 東京豚骨拉麺ばんから

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父親から会社を引き継ぐ、よく聞かれる話ですが、引き継いだ時点ですでに火の車というケースはなかなかありません。東京豚骨拉麺ばんからの創業者、株式会社花研の代表取締役を務める草野直樹さん、父親から引き継いだ会社はだれもが知るあのラーメン屋でした。1969年生まれ、50歳の草野直樹さんは東京都の出身です。東海大学教養学部を卒業した草野さん、卒業後は福岡の飲食店の会社に就職し、修業を重ねます。2年後、父親が経営していた栄商事に入社しますが、その栄商事が行っていたのは「くるまやラーメン」のフランチャイズ経営です。くるまやラーメンは1968年、草野さんが生まれる1年前に誕生し、1970年、観光バスを改造して国道4号線沿いで出店したのをきっかけにくるまやラーメンと名がつけられました。元々トラック運転手だった草野さんの父親は仲間のネットワークを利用してフランチャイズ展開し、わずか5年で150店舗まで急成長。それまで肩身の狭い思いをしていた長屋から、一気に敷地が広大な家にランクアップします。


ところが、草野さんが中学生のころ、父親の弟がフランチャイズを抜けて別の店に変え、しかも味は同じという状況が発生します。父親はここでフランチャイズ展開を諦め、直営店をバンバン作りますが、管理がうまくいきません。結果的に社長交代を金融機関から求められ、まだ若かった直樹さんが引き継ぎ、27歳にして50億円の負債を抱えてしまいます。


しかし、このままではどうにもならないと卸からスタートさせ、直樹さんの知り合いのお店をプロデュースする形でラーメン作成の支援を行います。直樹さんは根拠のない自信を持ち、絶対できると自分に言い聞かせ、ばんからの立ち上げを行います。その時はまだ50億円の負債を抱えたまま。それでも前を向き続けた草野さんは画期的なシステムを発明します。それがラーメンレンタルです。未経験者の人でも簡単にラーメン店が開業できるよう、物件選びから道具、食材、ノウハウなどすべてを提供し、ゼロスタートでも簡単に起業できるようにするものです。経営に集中できないことを理由に辞めてしまう人が多い中、これならだれでも起業が行えます。このようなシステムを作り上げたのは、自らも相当な苦労を重ねるとともに、おいしいラーメンを作って提供したいという純粋な思いや困難な状況を這いあがってきた直樹さんの強い気持ちがあってのことです。若くして経験した苦労は決して無駄ではないことを思わせます。