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株式会社島精機製作所 起業家 島正博

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ニットを製造する機械などを手掛け、和歌山を代表する企業でもあり株式会社島精機製作所。その株式会社島精機製作所を起業し、一代で成長させたのが島正博さんです。1937年3月10日生まれ、82歳の島正博さんは和歌山県和歌山市の出身です。物心ついたころには戦時中、生まれ育った和歌山市は空襲を受け、父親は戦死してしまい、家族で身を寄せながら生活をしていた時期、幼少期の島さんは発明に熱を入れます。当時手袋を作る仕事をしていた母親の負担を減らそうとミシンを発明、手動で手袋本体と手首を縫い合わせるミシンを作り、母親を喜ばせました。県立和歌山工業高校を卒業すると、全自動で縫い合わせることはできないかと開発に取り組み、株式会社島精機製作所を立ち上げます。


その後、起業の翌年に開発に成功し、量産機も完成させたことで、島精機製作所の根幹となる事業をわずか数年で事業化させることに成功。時代は高度経済成長期、軍手の需要が爆発的に増えたことで、出荷台数は1万台を超え、島精機製作所は事業的にも軌道に乗ります。その後はセーターを編む機械を作ってこれも成功をおさめ、海外でも高い評価を集めます。1995年には生地を裁断せずに立体的に編める機械を開発したことで、生産コストの軽減に貢献し、先進国でもセーターが安く作れるようになりました。人海戦術で賃金の安い国で作らせるのではなく、先進国でも十分勝負になるという機械を作り出したのは島さんの功績です。


1996年には東証一部に上場、2014年には名誉経営学博士号が授与される中、2017年には自分の息子を社長に据え、自らは代表権のある会長に下がりました。後進に道を譲る時点で80歳、発明家としてやりたいことが多い中、経営に関しては若い力に任せるという島さんの考えがありました。


島さんの年収ですが、2018年3月期の役員報酬を見てみると、取締役1人あたり2330万円の役員報酬が支払われています。金額自体はわずか1年で1人あたり500万円程度増えており、島さんに関してもだいたい3000万円程度はもらっている可能性があります。自社株をおよそ100万株保有する島さん、時価総額は25億円ほどとかなりの資産を有していることは明らかです。1株あたりの配当は45円なので、4500万円の配当を受け取っており、役員報酬を加算すれば8000万円近い年収であることが考えられ、ほぼ同じ株数を持つ社長にもほぼ同額の年収と推測され、島家だけで相当な収入であることが言えそうです。